中国

「世界の工場」とうたわれた広東省東莞市で、製造工場の倒産が相次いでいる。特にスマートフォン用のディスプレイを製造していたメーカーは、最近3年で利益が9割も減っており、やむなく工場を閉鎖したり、東南アジアやアフリカへ製造ラインを移したりしているという。

原因は人件費と原材料に加え、工場用地の使用料までもが高騰しているためだ。あるディスプレイメーカーの経営者は、つい3年前までは100万枚製造すれば200万元の利益があったが、今では1000万枚作っても200万元に満たないと漏らす。

この状況を見かねた同市政府は、産業用ロボットの利用促進に向けた専用基金を設け、2014年から毎年2億元、3年で計6億元を用意して、最高で導入費用の15%を補助している。同市経信局の責任者は、「ロボットを利用すれば、労働者不足が解消され、人件費を抑えられるだけでなく、企業の競争力を増強することができる」と述べ、補助金の積極的な利用を呼び掛けているが、2015年に入って倒産または市外へ移転した企業は243社に上り、売上にして3.3億ドルが減少する事態となっている。